古き良き「かしわ」の味を懐かしむ声は多く、奈良県畜産試験場はブランド地鶏の復元へ向け研究を重ねた。
味に定評のある「シャモ」。
高級肉鶏「名古屋コーチン」。
西欧の優良肉鶏「ニューハンプシャー」。
この三種交配によって誕生したのが、奈良県特産地鶏「大和肉鶏」である。

大和肉鶏は123日の飼育を要するため生産コストはかさむ。
（大量生産向けのブロイラーは60日）
ところが、のびのびと遊びながら育つ飼育環境と、シャモゆずりの引き締まった肉質によって、しっかりとした歯ごたえの中に コクと旨みが凝縮され「健全な鶏の旨さ」が見事に育まれている。

今のようにインターネットも地域食材の流通もなかった1990年代、美味しい肉鶏を捜して日本中を回った「纜」店主が出逢った伝統と努力の味「大和肉鶏」。備長炭や地元野菜といった厳選素材とともにご賞味頂きたい「かしわ」の原点である。